前半からの後半に、気持ちが追いつかない…笑
これはシャマラニストである私も、さすがに擁護出来ず…(・ω・)最近めっきり減ってしまった90年代の単純エンタメみたいなテイストに、こういうのでいいんだよ!って感じだったのに、ラスト30分になるとシャマランだけが気持ち良くなる時間が始まり、観客たちの心は置いてけぼりどころか帰宅し始めました(たぶん)。唯一の収穫は、レディ・レイブンにハマりめっちゃ曲聴いてます笑
作品データ
【製作年度】2024年
【製作国】アメリカ/イギリス/イエメン
【上映時間】105分
【監督】M・ナイト・シャマラン
【キャスト】ジョシュ・ハートネット、アリエル・ドノヒュー
【鑑賞方法】劇場公開中
(鑑賞時にご確認ください)
解説・あらすじ
M・ナイト・シャマランが監督・脚本を手がけるサスペンススリラー。一見、愛情深い父親でありながら、実は凶悪な殺人鬼だという男を追い詰めるべく、警察が巨大ライブ会場に罠を仕掛ける。(映画.comより)
年齢制限は?
年齢制限はないので、どなたもご覧になれます。
レビュー ( 2024・10・25 )
1、前半と後半の落差がスゴい…
これは…私が見たシャマランの作品のなかでは最も『どーしてこーなった』案件かもしれないです…(・ω・)前半と後半の落差がスゴすぎて、どうしていいのかわからない笑
世界的アーティスト、レディ・レイブンのライブに愛娘とやってきた父クーパー。しかし、善良で娘思いであったはずの男は、巷を騒がせる殺人犯だった!事前に男がライブに来るとの情報を入手した警察は、会場にトラップを仕掛け、殺人犯を逮捕しようと画策する!!
…って、この筋書きでなぜこんなことに…。『トラップ』というタイトルからライブそのものがニセであり、観客全員が仕掛け人なのかと思ったら、そういうことではなかったんですね笑。しかも、会場でFBIや警官たちも警戒はしているものの、肝心のトラップは特になかったと思われ(・ω・)
レディ・レイブンを演じたのは、シャマラン監督の実の娘
♦︎『トラップ』父と娘で作り上げたシャマラン・ユニバース “フェーズ2”(otokotoより)
レディ・レイブンを演じたのは、シャマラン監督の実の娘でシンガーソングライターの、サレカ・シャマラン。そりゃ、歌もダンスも上手いわけだ笑!劇中のオリジナル曲の制作も彼女が担っているそうで、家族で才能の塊か!シャマランは正真正銘の、娘思いの父親ですね(・ω・)
2、ライブパートまでは『こういうのでいいんだよ』…
前半から1時間ほどは、レディ・レイブンのライブがリアルタイムで進行していき、こちらもご一緒にお楽しみください、みたいな流れに。設定はちょっと変わっていて面白かったです。この合間に、会場内をウロチョロしている警官たちに翻弄されるクーパーが、なんとか会場を出ようと試みようとする脱出ゲームを見せられます。
確かに都合の良い展開も多いですが、そんなものはシャマラニストの私も充分に承知しているし、許容範囲内。最近めっきり減ってしまった、単純エンタメみたいな雰囲気が90年代のサスペンスぽくて、これこれ、こういうのでいいんだよ!って感じだったのに、ラストの30分でこんなに雑になること…ある…(・ω・)??
劇中『コンブチャ』が出て来て、日本人からしたらおぉとなりました笑 あの昆布茶だよね…?
3、同じ展開を3回も見せられることに…
どうやっても警察の目をかいくぐれないことを悟ったクーパーは、なんとレディを脅して会場を脱出することを決意。…が!レディにも目論みがあり、上手いことクーパーの自宅にやって来た彼女は、SNSを使って警察を呼ぶことに成功!
…ここで逮捕されちゃうの!?とは思ったのですが、まぁそれなりに楽しませてもらったしいいか(偉そう)と思っていたら…なんとクーパーが警察を出し抜き、レディを連れ出し逃走!そしてここから3度も警察の失態が繰り返され、似た展開を3度見ることに…(嘘だろ)
…私はラスト30分は要らなかったですね〜!?1度目に逮捕されていれば、多少拍子抜けはしたものの苛立ちを覚えるまではいかなかったし『サクッと楽しめた』で終わっていたのに…笑
4、このエンディングがやりたかったの…悲
警察の警備をかいくぐりフツーに帰宅し、妻と始まった『半裸 de パイタイム』は笑いました(・ω・)服を脱いで、いよいよ流血シーンか!?と思ったら、パイを食うだけなんかい!確かにジョシュはめっちゃいいカラダしてましたけど、このシーンでナニ得?この時点で、私の心はもう帰宅し始めてましたよね(・ω・)
あと、レーザービリビリ銃がクーパーに全然効かなくて、2回くらい立ち向かって来たのも吹きました。効かなすぎて警官の1人が目潰しされるところはコメディかと思いました…。
そうして、ラストのラストで今度こそ!よーうやく!逮捕されてパトカーに乗ったと思ったら、手錠はずしちゃったよーん(ペロ)♪みたいな表情でエンドって…シャマラン、今さらこんなことがやりたかったの…嘘だと言って…(;ω;)哀。でも、どちらかというとラスト30分のほうをやりたかったのかなぁ…という。
ジョシュ・ハートネットの演技が良かっただけに、私的には残念な作品でした…。…が!10月28日現在Filmarksを見ると、公開前に3.3だったのが3.6にまで上がっているじゃないですか!巷ではわりと好評なんですね…。個人的にはシャマランの前作『ノック 終末の訪問者』のほうが面白かったんですが、そんなの極めて少数派なんでしょうねw
『スーパーマン』『バットマン ビギンズ』を断っていた、ジョシュ・ハートネット
♦︎ ジョシュ・ハートネット、ハリウッドから距離を置いた理由を語る(映画.comより)
ジョシュ・ハートネットと言えば『パール・ハーバー』『ブラックホーク・ダウン』など2000年代初頭からメジャー作品に出ていましたが、途中からあまり見かけなくなりましたよね。どうやら売れたが故のさまざまな弊害があり、しばらく俳優業から離れていたようです。
ノーラン監督作では『バットマン ビギンズ』の主役のオファーを断ったようですが『オッペンハイマー』で出演を果たしました。また活動を再開しているようですし、今後新たな大作に出ることも考えられますね。楽しみです。
ちなみに、私が最も好きな彼の作品は『30デイズ・ナイト』です(・ω・)
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