
『リング』『呪怨』などJホラーを代表する王道・名作から、2010年代の注目作、近年話題を集めた新世代ホラーまで幅広く厳選!
フェイクドキュメンタリーや、最後には恋愛やSFまで混ざった「これもJホラー!?」な、変化球もピックアップ。
怖さだけでなく、エンタメ性や難解度も独自に評価。王道から入り、最後はちょっとクセのある沼へ……お気に入りの1本を探してみてください(・ω・)
作品のほとんどはU-NEXTで配信していますが、どうしても外せなかった未配信の作品も含んでいます。
各作品ごとに「恐怖・エンタメ・難解」など、3つの指標を設けています。星評価はあくまで私の主観ですが、比較の目安にどうぞ。
この記事で紹介している作品の配信状況は、記事作成時のものになります。鑑賞時にご確認ください。
❶ 王道・名作
【リング】(1998)

【あらすじ】
呪いのビデオを見た者は、7日後に死ぬ―。不可解な死の謎を追う浅川玲子は、ビデオに隠された恐るべき呪いの正体へと近づいていく。
恐怖 ★★★★★★★★★★
エンタメ ★★★★★★★★★☆
難解 ★★★★☆☆☆☆☆☆
- 中田秀夫監督による、国内外で社会現象を巻き起こしたJホラーの金字塔。海外リメイクも制作され、以降の“呪いのルール”系ホラーにも大きな影響を与えた。
- ビデオを見た者は7日後に死ぬ――という単純明快なルールが強烈。助かるための条件まで含め、不幸の手紙さながらに呪いが連鎖していく構造が恐ろしい。
- 派手な残酷描写に頼らず、井戸、障子、畳、鏡台といった身近な和の風景をじわじわ恐怖へ変えていく演出が秀逸。映像と音の不穏さも別格。
- 謎が解けて一件落着……と思わせたところから突き落とす終盤は、今なお語り継がれる恐怖の名場面。「なんでや…!」とキレたくなるほど容赦がない(・ω・)
【女優霊】(1995)

【あらすじ】
新人監督の村井は、撮影中のフィルムに本来映るはずのない女の姿を発見する。やがて現場では不可解な出来事が続き、封印されていた過去の記憶が浮かび上がっていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★☆☆☆☆☆
難解 ★★★★★★★☆☆☆
- 『リング』の中田秀夫監督が、その3年前に手がけた長編デビュー作。後のJホラー黄金期につながる、まさに『リング』の原点ともいえる1本。
- 粗さは残るものの、ぼやけた映像、薄暗い撮影所、黒髪ロングに白い服の女―。“何かがそこにいる”だけで怖いJホラー演出はすでに完成形。
- 怪異の正体や過去を最後まで説明し切らず、「結局あの女は何だったのか?」というモヤモヤそのものを恐怖として残すのも本作らしい。
- 公開当時「怖くない」と言われた悔しさが、後の『リング』で“怖さを徹底追求する”原動力になったとも。貞子誕生の前哨戦とも言える作品。
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【呪怨 ビデオ版1.2】(1999・2000)

【あらすじ】
ある一家で起きた凄惨な事件をきっかけに、その家には強烈な怨念が残された。やがて家を訪れた者たちは次々と怪異に襲われ、逃れられない呪いへと巻き込まれていく。
恐怖 ★★★★★★★★☆☆
エンタメ ★★★★★★☆☆☆☆
難解 ★★★★★★☆☆☆☆
- 清水崇監督。レンタルを中心に「怖すぎる」と口コミが広がり、劇場版へ発展したシリーズの原点。劇場版より怖いとの声も多い、ビデオオリジナル版をご紹介。
- 伽椰子一家の惨劇と、その家に引っ越してきた新たな一家の悲劇を、時間軸をシャッフルしながら描く構成も特徴。登場人物たちが呪いでつながっていく。
- 劇場版にも通じる物語ながら、こちらは暗く生々しい映像がむしろ強烈。何も映っていない廊下や部屋ですら「絶対なんか出る…」と思わせる演出が秀逸。
- 血まみれの伽椰子が階段を這い降りる名場面はもちろん、「好き好き小林くん」で埋め尽くされ、幽霊になる前から仕上がっている伽耶子のキモ怖日記が最恐(・ω・)
【仄暗い水の底から】(2002)

【あらすじ】
離婚調停中の淑美は、幼い娘と古びたマンションで新生活を始める。だが天井からの水漏れや赤い子ども用バッグなど、不可解な現象が次々と起こり始める。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★☆☆☆☆
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- “切ないJホラー”の代表格として今なお名前が挙がる1本。『リング』の中田秀夫監督 × 原作・鈴木光司が再び組み、母娘の愛まで描いた名作。
- 前半は、離婚調停中の母親が娘との生活を守ろうと奔走する人間ドラマが中心。怪異を急がず、日常の不安をじわじわ積み重ねていく。
- 明度を落とした湿っぽい画面や、雨・水漏れ・古びたマンションの空気感が抜群。「”娘”だと思ったら……」というフェイク演出も巧い。
- 原作は鈴木光司の短編「浮遊する水」。2005年にはジェニファー・コネリー主演で『ダーク・ウォーター』としてハリウッドリメイク。
【回路】(2001)

【あらすじ】
一人暮らしの青年が突然命を絶ったことをきっかけに、周囲では不可解な現象が続発する。やがて人々は、インターネットを通じてこちら側へ侵食する“何か”の存在に気づいていく。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★☆☆☆☆☆
難解 ★★★★★★★★☆☆
- カンヌでも評価された黒沢清監督作。2006年にはハリウッドリメイク『パルス』、2026年には再リメイク企画まで進行中という海外人気の高い1本。
- インターネット版『リング』みたいにPCから幽霊ドーン!かと思いきや、そんなベタ展開はなし。 ネット、孤独、死者の世界が絡む、かなりの難解系。
- 終始かなり暗く、湿っぽく、画面そのものが不穏。なかでも女性がこちらへ歩いてくるだけなのに「……!?」となる場面は、視覚的な怖さでは屈指。
- 海外やホラーファンからは、ネット社会の孤独を早くから描いた“先見的なJホラー”として支持され、今観ても終末感と幽霊の描き方が妙に新しい。
【着信アリ】(2004)

【あらすじ】
女子大生の由美の携帯に、数日後の自分から奇妙な着信が届く。そこには死の直前と思われる声が残されており、やがて同じ着信を受けた者たちが次々と命を落としていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★★★☆
難解 ★★★★☆☆☆☆☆☆
- 作品テイストには振れ幅もある三池崇史監督が、秋元康のホラー小説を映画化。主演は若き日の柴咲コウで、意外にも本作が映画初主演。
- 数日後の自分から“死の着信”が届く、いわば携帯電話版『リング』。呪いの真相をきちんと追い、二転三転しながらオチまで用意されているのが強い。
- 「ホラーはこういうのでいいんだよ!」な直球の怖さに加え、お化け屋敷的な見せ場も充実。ストーリーも思いのほかしっかりしており、最後まで飽きずに観られる。
- 2008年にはハリウッドでもリメイク。さらに劇中には『リング』『呪怨』『仄暗い水の底から』を思わせる演出もあり、Jホラーブームど真ん中感まで味わえる1本。
【学校の怪談 4】(1999)

【あらすじ】
夏休みに海辺の町へやって来た少年・恒は、かつて津波で多くの子どもが亡くなったという古い学校にまつわる怪談を知る。やがて町では、不気味な怪異が次々と起こり始める。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- 根強い人気を誇るシリーズで唯一、おちゃらけ要素ほぼゼロのガチ怖な4作目をご紹介。脚本は細田守作品や『国宝』も手がけた奥寺佐渡子。
- 冒頭では、かくれんぼ中の子どもたちを突然の津波が襲い、オニ役の少年だけが生還。現在のソフトには津波描写への注意書きも。
- 生き残った少年が老人となった現在まで抱え続ける苦悩も重く、大人が観ても普通に怖い怪異が続出。「子ども向け」と侮るなかれ。
- とはいえ怖さ一辺倒ではなく、最後には過去に取り残された子どもたちへ優しく手を差し伸べる場面も。かくれんぼが切ない余韻へ変わるラストが秀逸。
- ▼ Amazonプライムでは課金でシリーズ全作品を視聴できます◎
❷ 2010年代のJホラー
【残穢 住んではいけない部屋】(2016)

【あらすじ】
小説家の「私」のもとに、読者から「部屋で奇妙な音がする」という手紙が届く。調べ始めた彼女は、土地に残る過去の事件と、長く連鎖してきた“穢れ”の存在へたどり着く。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★☆☆☆☆
難解 ★★★★★★★☆☆☆
- 原作は小野不由美の同名小説で、主演は今は亡き竹内結子。Jホラー好きの間でも評価が高い、実話怪談めいたリアリティを持つ異色作。
- “残穢”とは、その土地や人に残り続ける穢れのこと。怪異が起きる部屋の由来を、なんと明治時代まで遡って追っていくホラーミステリー。
- 幽霊そのものより“なぜここで起きるのか”を解く面白さが強い。今ある怪談にも、実は何十年も前から続く因縁が潜んでいるかも…と思わせる身近さが怖い。
- 派手な恐怖演出は少なめながら、終盤で「まだ終わっていない」と突きつけるような後味の悪さが炸裂。静かに積み上げて最後に嫌〜なものを残す1本。
【鬼談百景】(2016)

【解説】
全国から集められた実話怪談をもとに、日常のすぐそばに潜む不可解な出来事を描くオムニバスホラー。派手な脅かしよりも、「これ本当にありそう…」と思わせる恐怖が待ち受ける。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- 『残穢』と同じ小野不由美の実話怪談企画から生まれた姉妹作。作者のもとへ寄せられた体験談をもとに、日常に潜む怪異を描く。
- 全10話、1話約10分の短編オムニバス。ムダなくサクサク進み、『サユリ』の白石晃士や『嗤う蟲』の内藤瑛亮ら監督陣も豪華。
- 不意打ちでビクッとさせる王道から、「……今の何?」と固まるシュール系までテイストは多彩。短編ながら怖がらせ方の幅が広く、飽きずに楽しめる。
- 個人的推しは、得体の知れない存在が迫る「影男」と、遊ぶ子どもたちが不可解な怪我で次々離脱する「続きをしよう」。どちらも後味が秀逸。
【来る】(2018)

【あらすじ】PG12
幸せな家庭を築いた田原秀樹の周囲で、正体不明の“何か”による怪異が起こり始める。やがてその存在は家族に迫り、霊媒師たちを巻き込む壮絶な祓いへと発展していく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★★☆☆
難解 ★★★★★★☆☆☆☆
- 『告白』の中島哲也監督による、明確な姿を見せない“何か”に狙われる伝承系ホラー。正体不明だからこその不気味さがじわじわ効く。
- “あれ”が人間の弱さを引き出すのか、それとも弱さにつけ込んで来るのかー。善人に見える者ほど荒み、そうでない者が妙にまともなのも皮肉。
- 前半は夫婦をめぐる生々しい人間ドラマをじっくり描き、後半は主人公が入れ替わって一気に別物へ。街ぐるみ級の超大規模な除霊イベントは見もの。笑
- 承認欲求まみれの夫を演じる妻夫木聡、実は最も人間味のある小松菜奈、そして「アナタ一体何者ですか?」な松たか子まで、キャストのクセと圧がとにかく強い(・ω・)
❸ 2020年代の話題作・新世代
【8番出口】(2025)

【あらすじ】
同じ地下通路を延々とさまよう“迷う男”は、壁に掲げられた「8番出口」の案内を頼りに脱出を目指す。だが異変を見つけたら引き返すという奇妙なルールが、次第に彼を追い詰めていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
難解 ★★★★★★☆☆☆☆
- 世界的大ヒットとなったゲーム『8番出口』を川村元気が実写映画化。単純なルールと不気味な地下通路という世界観を、そのまま映像へ落とし込んだ。
- 数十分で遊べるゲームを、複数人物の視点や新たなドラマで肉付け。ほぼワンシチュエーションなのに、95分間しっかり見せ切る構成力は凄い。
- もっと単純なドエンタメかと思いきや、派手な怪異は意外と控えめ。抽象表現や社会的なテーマも混ざり、どこかアート映画っぽい要素も。
- “おじさん”役の河内大和は、動きも表情も精密すぎてほぼAIみたいな人工感w そんな彼の視点まで描かれたことで、単なるゲーム再現で終わらない厚みも。
【ドールハウス】(2025)

【あらすじ】
娘を亡くした佳恵は、骨董市で見つけた人形を我が子のように可愛がり始める。だがその日から家の中で不可解な出来事が続き、人形に隠された秘密へ近づいていく。
恐怖 ★★★★★★★★★☆
エンタメ ★★★★★★★★★☆
難解 ★★★★★☆☆☆☆☆
- 『ウォーターボーイズ』の矢口史靖監督が挑んだ、まさかのガチ正統派ホラー。人形という王道題材を、ここまで現代的に怖く見せた完成度の高さが光る。
- 娘を亡くした母親の喪失ドラマ、“アヤ人形”の正体を追うミステリー、さらにお祓いまでイベントてんこ盛り。1本で様々なジャンルが味わえる。
- 人形を直接見せず想像させる静かな恐怖と、しっかり動かして脅かす派手な演出のバランスも秀逸。Jホラーとハリウッドホラーのいいとこ取り。
- 矢口監督は昔から人形ホラー好きで、稲川淳二の『生き人形』にも影響を受けた。また、あえて“動かさない人形”で怖がらせる演出にもこだわった。
【近畿地方のある場所について】(2025)

【あらすじ】
失踪した友人の行方を追うオカルトライターは、彼が残した資料を手がかりに“近畿地方のある場所”を調べ始める。やがて断片的な怪談が、ひとつの恐ろしい真相へつながっていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
難解 ★★★★★★☆☆☆☆
- 原作は”背筋”による大ヒットホラー小説。ネット発の怪談が口コミで一気に広がり、近年のモキュメンタリーホラー人気を押し上げた話題作。
- 個人的にはそこまでハマらなかったものの(え?)、近年Jホラーを語るなら外しにくい1本。断片的な怪異が、やがて“ある場所”へ集約されていく謎解きも見どころ。
- さすがは白石監督、フェイクドキュメンタリーの見せ方はかなり多彩。突撃取材、昔話アニメ風、配信映像風など、次々と形式を変えて飽きさせない。
- ただし映画版はかなり大胆に改変。原作の「よく分からないから怖い」を、終盤ではわりとしっかり見せにいくので、「そこ見せるんかい!」となるかは好みが分かれそうw
【ミッシング・チャイルド・ビデオテープ】(2025)

【あらすじ】
弟の失踪に関わる1本のビデオテープが届き、兄はその映像を手がかりに過去を追い始める。やがてテープに映る不可解な記録と、家族に隠された秘密がつながっていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
エンタメ ★★★★★☆☆☆☆☆
難解 ★★★★★★★☆☆☆
- 近藤亮太監督が手がけた短編『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』を長編化した作品。短編で評価された不穏な世界観を、よりじっくり掘り下げている。
- 山中の廃墟でかくれんぼ中、5歳の弟が失踪ーーこの設定だけでまず強い。全体はスローテンポながら、Jホラー特有の陰鬱で湿った空気感が良い。
- 謎めいたエピソードのなかでも、旅館の青年が語る体験談の“極上の素人感”は「いやこれ実話だろ…」と説得力しかない(・ω・)
- ただし弟の失踪の真相は、全部を親切に回収してはくれませんw その“説明しない余白”まで楽しめる考察好きなら、かなり刺さるタイプ。
【サユリ】(2024)

【あらすじ】R15
念願の一軒家へ引っ越した神木一家だったが、やがて家の中で不可解な現象が相次ぎ、家族は次々と恐怖に追い詰められていく。その原因には、家に棲みつく少女・サユリの存在があった。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★★★☆
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- 『コワすぎ!』シリーズの白石晃士監督が放つガチ怖ホラー……と思いきや、中盤で突然「……どした(・ω・)?」なジャンルシフトをぶっ込む変化球。
- 前半はR15も納得の残酷描写あり。それでいて家族愛、青春、ユーモア、ミステリーまで盛り込み、とにかく最後まで飽きさせないサービス精神。
- ホラーの形を借りつつ描いているのは、愛を掴めなかった“ある一家”と、愛によって立ち上がる“別の一家”の対比。この手の作品では珍しく後味も良い。
- 巨大化したサユリを演じたのは吉本所属の芸人・久保遙。毎回約3時間かけて仕上げたという特殊メイクは、強烈なインパクト。
【ミンナのウタ】(2023)

【あらすじ】
人気グループのメンバーがラジオ番組の収録中、正体不明の少女が歌う不気味なカセットテープを発見する。やがて彼らの周囲で怪異が相次ぎ、少女にまつわる過去が浮かび上がっていく。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★★☆☆
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- 『呪怨』の清水崇監督作。GENERATIONSが本人役で登場する異色設定ながら、奇をてらいすぎず真正面から怖がらせる、かなり王道寄りのJホラー。
- 前半はメンバー紹介を兼ねつつ、行方不明になった仲間の足取りを追うミステリー色も強め。怪異の正体だけでなく、ある女子生徒の過去を紐解いていく構成も面白い。
- 現在と過去が同時進行しているように見せる演出など、恐怖の見せ方もかなり多彩。終盤のある家で展開するシーンは、Jホラーでも屈指のインパクト。
- さらに本作の世界観は、続編『あのコはだぁれ?』へ直結。前作で描き切れなかった人物や設定が補完されるので、気に入ったらぜひこちらもどうぞ。
【見える子ちゃん】(2025)

【あらすじ】
ある日突然、普通の人には見えない“ヤバいもの”が見えるようになった女子高生・みこ。怪異に気づかれないよう徹底して無視を貫くが、やがて身近な人々にも危険が迫っていく。
感動 ★★★★★★★★★☆
エンタメ ★★★★★★★★★★
難解 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
- 原作は泉朝樹の人気コミックで、アニメ化もされた話題作。コメディ、家族ドラマ、友情をバランスよく盛り込みつつ、怖いところはちゃんと怖い。
- 観る前の印象とのギャップがかなり大きい1本。幽霊が見える設定を逆手に取った“ある仕掛け”があり、判明した瞬間に驚きと感動が一気に押し寄せる。
- 見えているのに気づかないフリを貫く葛藤が、そのまま笑いになるのも秀逸。友達の肩に手が乗っても写真に写っても無視、ほぼ「怖がってはいけない」状態w
- 原作やアニメの雰囲気を残しつつ、映画では家族や友情のドラマをより厚めに描き、単なる怪異ものでは終わらない作りに。
【Chime チャイム】(2024)

【あらすじ】R15
料理教室で講師をする松岡の前に、奇妙な言動を繰り返す生徒が現れる。やがて日常の些細な違和感が不気味な怪異へと変わり、松岡自身もじわじわと異常に侵食されていく。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★★☆
難解 ★★★★★★★★★☆
- 黒沢清監督作品の中でも、屈指の奇妙さとシュールさ。日常の風景なのに、まともな人がほぼいないという独特の世界観が強烈。
- 料理教室の生徒が突然「頭の中でチャイムが鳴る」と告白。しかしそれに対する講師の「…なるほど。そうですか」…という業務対応w
- もちろん、チャイムとはなんだったのかの謎はしっかり解明されませんが(?)意味がわからないからこそ怖くて面白いという、刺さる人には刺さりまくるテイスト。
- 現在は”Roadstead”で視聴可能。視聴方法は以下の記事冒頭で紹介しているので、「変・奇妙・説明不足」が褒め言葉になる人にはぜひ挑戦してみてほしいですw
【Never After Dark/ネバーアフターダーク】(2026)

【あらすじ】PG12
霊媒師の愛里は、幽霊となった姉・美玖とともに怪事件を解決していた。ある日、山奥の洋館に棲みつく男の亡霊を祓ってほしいと依頼される。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
難解 ★★★★☆☆☆☆☆☆
- 賀来賢人が立ち上げた映像レーベル「SIGNAL181」の第1弾。本人はホラーが苦手だというのに出演まで兼ねた、意外にも真正面から怖い正統派ホラー。
- 洋館を舞台に、霊媒師と幽霊の姉妹が除霊に挑む王道プロット。薄暗い屋敷の雰囲気も抜群で、Jホラーにハリウッド的な派手さを足した怖さ。
- 亡霊の動きや見せ方には「こんなの見たことない!」な工夫も。奇妙さの理由が明らかになると伏線までつながり、予想外の真相に「なるほど!」となる。
- 『Chime』の吉岡睦雄が、今回もただならぬ空気をまとって登場。賀来賢人も番宣で「あの人ヤバいでしょ!?」と絶賛したほどの怪演は必見w
- ※ 公開から間もないため、現在のところ配信情報は確認できていません。
❹ 異色・クセ強
【オーディション】(2000)

【あらすじ】R15
妻を亡くした中年男性・青山のため、再婚相手を探すため偽の映画オーディションを開催。そこで出会った謎めいた美女・麻美に惹かれていくが、やがて彼女の恐ろしい本性が明らかになる。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★☆☆
難解 ★★★★★★☆☆☆☆
- 『着信アリ』の三池崇史監督作。ホラー好き界隈では「キリキリキリ……」でお馴染みの恐怖シーンが、もはやネタとして語り継がれる怪作。
- ただ、最恐のR15展開は終盤に集中。それまでは美女の素性を探るサイコサスペンスで、現実と妄想も入り交じり、彼女の真意は最後までモヤッと…。
- とはいえ、謎めいた美女・麻美以外にも、「…え、なにナニなに?」と思考が止まる大杉漣の衝撃シーンなど、油断できない見せ場が潜んでいる。
- 石橋凌、國村隼らに加え、麻美役・しいなえいひの棒読みスレスレの無機質さが、狙った以上の恐怖を生んでいるw
【戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-04 真相!トイレの花子さん】(2013)

【あらすじ】
学校のトイレに現れる“花子さん”の噂を追う取材班は、そこで起きた不可解な失踪事件を調査することに。やがて取材は、単なる学校怪談では済まない異常な真相へと突き進んでいく。
恐怖 ★★★★★★★☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★☆☆
エンタメ ★★★★★★★★★☆
- 『サユリ』の白石晃士監督による、全10作の『コワすぎ!』シリーズから、特に人気の高い第4弾をご紹介。2023年には劇場版『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』も公開。
- 日本のフェイクドキュメンタリーホラーを代表する白石監督の中でも、これはかなり革命的。「このテの作品は…」な人にも、騙されたと思って観てほしいw
- 低予算&限られた舞台で、怖い・グロい・青春・友情、さらにタイムリープまで全部盛り。それでも破綻せず走り切る、どういうことだよ!?な完成度の高さ。
- 本作名物「気遣いってナニ?」のほぼチンピラ工藤Dと、市川の掛け合い。ここにハマったらもう終了、他シリーズへようこそ(・ω・)www
【みなに幸あれ】(2023)

【あらすじ】R15
看護学生の”孫”は、久しぶりに祖父母の暮らす田舎へ帰省する。だが穏やかなはずの家にはどこか異様な空気が漂い、やがて一家に隠された“幸せ”の秘密へとたどり着く。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★★★
難解 ★★★★★★★★☆☆
- “組体操ホラー”『NEW GROUP』も話題となった、下津優太監督の商業映画デビュー作。「誰かの不幸の上に誰かの幸せがある」を全力でこじらせた異色ホラー。
- とにかく絵面のインパクトが強く、「……何を見せられてる?」な超展開が次々炸裂。ヘンキモ大好き勢には、もはやご褒美しかない映画(・ω・)
- 動機や背景の説明はかなり少なく賛否必至。でも実は筋そのものは通っていて、田舎ホラーの皮をかぶった中身ほぼ“社会ホラー”なのが面白い。
- 古川琴音の熱演はもちろん、祖母役の平坦な話し方が異様さを底上げ。最初は「怖っ」、途中から「また来たw」とクセになる存在感。
【夜を越える旅】(2021)

【あらすじ】
売れない漫画家の青年は、久しぶりに再会した友人たちと旅行へ出かける。楽しいはずの時間の中で、やがて過去の因縁や奇妙な違和感が浮かび上がり、旅は思わぬ恐怖へと変わっていく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★☆☆
難解 ★★★★★★★☆☆☆
- 自主映画系の空気を残しつつ、ロードムービーとホラーを掛け合わせた異色作。王道Jホラーとは違う、新感覚の邦画ホラーとしてじわじわ知られた1本。
- 冒頭30分ほどは青春映画そのもの。ホラー要素をほぼ匂わせないのに、演出や会話が自然で、このまま青春映画でも普通に面白そうな雰囲気。
- ところが、旅にある人物が合流してから空気が一変。見たことのない驚かせ方で突然ホラーへ転調し、ダークな童話のような世界観へと…。
- 粗さはあるものの、挑戦的な演出とジャンルの崩し方がかなり新鮮。不思議な世界観に浸ってみたい人にはオススメの1本。
【最後の乗客】(2021)

【あらすじ】
深夜のタクシー運転手が、浜町へ向かうという謎めいた乗客たちを次々と乗せることに。やがて彼らの言動に奇妙な共通点が浮かび上がり、旅の先に思いがけない真相が待ち受ける。
感動 ★★★★★★★★★☆
驚き ★★★★★★★☆☆☆
エンタメ ★★★★★★★★☆☆
- この並びでもかなり異色で、「怪談系ホラーか?」と思わせて実は……な1本。約1時間でサクッと観られる良作なので、たまにはこんな変化球もぜひ。
- 東日本大震災から10年を機に始まった企画から誕生した自主制作映画。低予算ながら世界各地の映画祭で高く評価され、多数の受賞歴を持つ実力派。
- 深夜タクシーに次々と謎めいた乗客が乗り込むミステリー仕立て。なんとなく予感はさせつつ、ラストではしっかり感動へ持っていかれる…。
- 運転手役は『侍タイムスリッパー』で風見恭一郎を演じた冨家ノリマサ。ぶっきらぼうながら人情味あふれる芝居が絶妙で、思わずもらい泣き…。
【PARALLEL】(2021)

【あらすじ】R15
幼い頃の虐待で心に傷を抱える舞は、アニメキャラの姿で殺人を繰り返す男と出会う。互いに秘密を抱えたまま惹かれ合う2人の関係は、やがて危うい方向へ進んでいく。
恐怖 ★★★★★★☆☆☆☆
クセ強 ★★★★★★★★☆☆
エンタメ ★★★★★★★☆☆☆
- 監督の田中大貴は本作製作時まだ20代で、これが長編デビュー作。物語に多少の粗さはあるものの、若手の第1作とは思えない完成度で当時から注目を集めた。
- しかも、監督自らが、脚本・撮影・照明・編集・特殊造形・VFX・プロデュースまで兼任という、驚愕のマルチぶりを発揮(・ω・)
- 心に傷を抱える少女と独自の思想で殺人を繰り返す男の恋愛模様が軸でありながら、犯罪・スプラッターが同居する、ジャンル分け不能なギリギリの異色作。
- カメラワークなどはかなり洗練されていて、インディーズ作品にありがちな安っぽさがほぼない。ただし虐待描写や、愛を確かめるため互いを傷つける場面など、グロさはかなり容赦なし。








