【あのコはだぁれ?】Jホラー【ネタバレなし】

前作の補足と肉付けがされ、面白さが底上げされた本作

あのコはだぁれ?
映画.comより

かなり評判が良いようなので、早速劇場へ行ってきました。『ワケあり!レッドゾーン』の頃から注目していた渋谷凪咲清水崇のタッグということで、とにかく楽しみにしてたんですよね。夏休みということもあって場内はほぼ中高生で埋まっており、私の前には小学校低学年くらいの女の子も(!)そして上映後に場内では拍手が巻き起こりましたw ホラー映画で拍手は初めてでしたね。ちなみに劇場での初めての拍手体験は『RRR』でした笑

作品データ

【製作年度】2024年
【製作国】日本
【上映時間】107分
【監督】清水崇
【キャスト】渋谷凪咲、早瀬憩、山時聡真、染谷将太 ほか
【鑑賞方法】劇場公開中
(鑑賞時にご確認ください)

あらすじ

夏休みに臨時教師として補習クラスを担当することになった君島ほのかの目の前で、ひとりの女子生徒が突然屋上から飛び降りて不可解な死を遂げる。教室にいるはずのない生徒の謎に気づいたほのかは、補習を受ける三浦瞳や前川タケルらとともに、生徒たちの間で囁かれる“あのコ”にまつわる驚きの真実にたどり着く。(映画.comより)

対象年齢は?

年齢制限はないのでどなたでもご覧になれますが、少しショッキングなシーンもあるので小学校低学年くらいのお子さんは怖がる子もいるかもしれませんね…。



レビュー ( 2024・07・29 )

1、『ミンナのウタ』の続編だった…

ミンナのウタ
パ〇ンコ演出っぽいジャケット
(映画.comより)

見始めて『ミンナのウタ』の続編だったの!?ということを知ったくらい、予告でも続編の情報はなかったように思うのですが…何かの事情があって続編とはしなかったのでしょうか。予告では渋谷凪咲が演技しているシーンもほぼなかったけれど、これもわざと映さないようにしてたんでしょうか(・ω・)

本作単体でも内容は分かるようになっている親切設計ではありますが、登場人物もかぶっていますし、1作目の補足的な内容でもあるので、前作『ミンナのウタ』を見てから本作を鑑賞することをオススメします。ここまで内容が繋がっているのに続編との情報がないって、結構珍しいことですよね…?

2、前作同様、原点回帰な王道のシリアス路線

あのコはだぁれ?
え、いますよね?と確認したくなる怖さ…
(映画.comより)

前作『ミンナのウタ』同様に奇をてらわず、これぞ正統派王道ホラーといった感じでとても好きなテイストでした。コケ脅しなどではない正攻法の恐怖描写で、いかにも音で驚かすのではなくさりげなく後ろに人物が映り込んでいたりと日常に溶け込んでいるような恐怖描写もなかなか怖いです。

ホラーにありがちな、いやいやないから笑…みたいに話が破綻していたりということもなく、ストーリーもしっかりしており、張られた伏線もきちんと回収。最近低迷していたかに思えたジャパニーズホラーに復活の兆しを見せた清水崇監督には、今後も期待したいです。

前作ではサスペンステイストの中にドカンと怖いシーンが含まれていたのに対し、本作ではホラーテイストの中に、中くらいの恐怖シーンがまんべんなく散りばめられているという印象。本作のほうがテンポは良かったかもしれないですね。

こちらも前作同様タイムスリップ…ではないですが、ほのかが異世界を体感するファンタジー的要素があるのも見どころ。

昭和世代には懐かしい『カセットテープ』が、重要なキーアイテムに。レトロなものってオシャレでもありますが、どこか怖さも感じたりしますよね…。

最近の学校は、玄関ホール?にピアノがあったりするの…(・ω・)

3、印象に残ったショッキングシーン

あのコはだぁれ?
首から下げたカセットテープレコーダーが怖い…(映画.comより)

何といっても恐怖の家庭訪問ですよね。家族総出であらゆるジャンルで攻められる『気持ち悪い』の詰め合わせには、こっちも『…帰りたいィいいいい!』と叫びそうになりますw 訪問シーンの、じわじわと『…あぁコレ絶対にヤバいって!』と追いつめられるような描写は久々にイヤな気持ちになりましたね…。

清水監督お得意のリピート演出はここでも健在。同じことを繰り返す行動って、こんなにも気持ちが悪いものなんですね。

『顔に布が張り付きおばあちゃん』は『サイレントヒル』のナースを思い出しました笑。

4、役者たちの演技が良かった

あのコはだぁれ?
新たな一面を見せた渋谷凪咲
(映画.comより)

正直、いつもニヤニヤニコニコしている渋谷凪咲がここまでの恐怖演技ができるとは思わなくて驚きました!ホラークイーンてやっぱり意外性のあるコが演じたほうが面白いです。

そして本シリーズ?である意味最も注目されたのが、高谷さなの母親役の女優さん!若干ファ〇リーズの平岩紙がチラつきましたが…。

さなの母親役を演じた小原正子は一瞬気づかないほどオーラを消していて、リアルな母親像を自然体で演じていました。やっぱり芸人さんって演技上手いですね~!

前作ではメインな役どころを演じたマキタスポーツがやっぱり良い!もはや彼の演技を見続けていたいという中毒性がある俳優さん。

GENERATIONSからは唯一、中務裕太が特別出演しています。

♦︎ 関連作のレビューはこちら 『ミンナのウタ』



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