【キャドー湖の失踪】シャマラン製作・タイムリープの傑作がU-NEXT独占配信【ネタバレあり】

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キャドー湖の失踪

サラッとU-NEXTに独占で入ってきた本作。しかもシャマランがプロデュースとのことで、まんまとホイホイされました(・ω・)しかしシャマランが関わっているとは思えないほど良質なミステリーなので、彼が苦手な人にもぜひ見て欲しい!(ファンじゃないの)。新たなタイムリープスリラーの傑作かと…。

作品データ

【製作年度】2024年
【製作国】アメリカ
【上映時間】99分
【監督】ローガン・ジョージ、セリーヌ・ヘルド
【キャスト】ディラン・オブライエン、エリザ・スカンレン ほか
【鑑賞方法】U-NEXT
(鑑賞時にご確認ください)

あらすじ

ある日、8歳の少女がキャドー湖で謎の失踪を遂げる。母の死の真相を探っていたパリスと、失踪した少女を探すエリーは、それぞれ引き寄せられるように湖の奥へと進んで行く。この地に隠された秘密と、事件の真実とはいったい何なのか…。(U-NEXTより)

年齢制限は?

PG12指定なので、12歳以下の方は保護者同伴が望ましいとされます。

レビュー ( 2024・10・23 )

1、タイムリープのなかでも難易度高め

キャドー湖の失踪
湖畔なのですが?湿地帯のような舞台がたまらなく、良い!

タイムリープスリラーという、近年これでもかと湧いて出てくる人気のジャンルなだけに、正直またか…と見始めたのですが、久々に鳥肌が立つほどの良作に出会いました…。

ただ、同ジャンルの中でも難易度は相当高めな案件です笑。 現にFilmarksの評価を見てみても、内容の理解度によって評価が左右されている印象。

私も難解系は苦手で、本作も何度も止めて戻したり、一時停止して考えながらの鑑賞。同日に2度見たのに、完全には理解出来できていないものの笑、理解出来た部分だけでも面白いということは分かりました。

確かに冒頭から情報量がとんでもないことになっており、ほぼ全編が伏線になっているので、わずかな見逃し、聞き逃しも厳禁という気の抜けなさ。

さらに観客にオチをバレにくくするため、物語がよりややこしい構造になっており、3人のタイムリーパーが幾つもの時代を行ったり来たりします。その都度西暦も出ないので、ボーっと見ていると、これ一体いつやねんとw

2、ざっくりストーリー紹介(ネタバレなし)

キャドー湖の失踪
この3人が一体、どういう関係性なのか…

物語は『母親を車の水没事故で亡くした息子』と『少女が失踪してしまった、ある家族』の2つのパートが描かれます。

しばらく見進めても2つのパートの関連性がよく分からず、また情報量も多すぎるわで心が離れそうになったりもするのですが?これがラストのオチへの壮大なフリになっています。なので前半でよく分からなくても大丈夫?です(・ω・)

冒頭から、男性が水中の車の中から脱出しようとするショッキングなシーンから始まります。男性は自力で脱出するのですが母親を助け出すことが出来ず、その後もずっと事故を引きずっています。そのせいで彼女とも上手いこといっておらず、父親ともギクシャク。

問題は少女パート。少女の母親のキャラクターに感情移入しづらいという難点が…。かなりのメンヘラ気質で、失踪した少女には姉がいるのですが、姉に対する態度にはキレそうになりました…。

ちなみに、なぜ母親がそんな風になったのかもラストで一応明かされはするのですが、正直『あぁ、これなら仕方ないよね!』とはなりませんでした(笑)。母親のキャラクターが完全に無理だと、正直厳しいかもしれません…

3、まず明かされる、大きなオチ

キャドー湖の失踪
こう見ると、確かにこの女性がああなりそう?笑

ただ、タネ明かしの怒涛の巻き返しでこれまでのモヤモヤはすべて払拭!この時点ですでに、冒頭からもう1度見返したい!と思うこと必至。

途中で、こういうことなのかな?と想像しながら見ていた部分もあったのですが、そんなものはまったく意味をなさないほど、とんでもない真実が待っていました…。こんなにキレイに繋がるかね笑!?というくらい些細なエピソードも無駄にせず、きっちりと活かされます。

母親(アンナ)を亡くした男性パリス』と『少女(アンナ)が失踪した家族』と書くと分かるかと思いますが、ここが同一人物だったんですね。

そもそも、同じ時代かのように描かれている2つのエピソードの時間軸が異なっていました

4、詳細なネタバレ

あくまで、私がこう思ったという解釈なので間違っているかもしれません(と謝っておきます)

すべてのはじまりは、少女アンナがタイムリープして過去に行ったこと

過去に行ってしまったアンナは瀕死の重傷を負うも奇跡的に助かり、その時代で何十年も生活することとなります。こう考えたらアンナが1番辛くないです(;ω;)?未来に戻ることも出来ず、それでもなんとかこの時代に順応し、幸せに暮らしていました。

そうしてアンナがのちに結婚して生まれたのが、冒頭の水没事故の男性パリス。でも結局アンナは、この事故で亡くなってしまいます。

パリスとメンヘラ気質の母親との間に生まれたのが、失踪したアンナの姉『エリー』

そして、パリスとメンヘラ気質の母親セレステとの間に生まれたのが、失踪したアンナの姉『エリー』。しかしこのとき、パリスは絶賛タイムリープ中であったため、この時代に帰ってくることが出来ず、エリーが赤ちゃんの時に失踪したことになっていました

つまりセレステからしたら、パリスに捨てられたと思ったわけですね。なのでエリーにも冷たく当たっていた?ようなのですが、これは説得力なさすぎるし、エリーがただただ可哀想すぎます…。

エリーからしたらアンナは『妹でもあり祖母』でもあった

つまりエリーからしたら『自分の妹アンナが、自分の祖母でもあった』わけです。理解出来ても、理解し難い関係性…笑

しかし母親のセレステはのちに再婚しており、それぞれの連れ子なので、エリーとアンナは本当の姉妹ではないが、孫↔︎祖母としては血が繋がっていることになります(ややこしすぎる)

パリスは、母親は助けられなかったが『過去の母親』を助けていた

始まりは、少女アンナが過去にタイムリープし瀕死の重傷を負う、と先ほど説明しましたが、なんとそこでアンナを助けたのが、タイムリープしていたパリスだったのです!

水没事故では母親を助けられなかった彼ですが、少女時代の母親を助けていたのです。だからこそ、今の自分もあると…。

なぜ、彼ら3人だけがタイムリープ出来たのか…

一連の出来事の発端となるアンナのタイムリープですが、なぜアンナが森でタイムリープ出来たのかは実のところよく分かりません…。

ただ、彼女の息子であるパリスと、パリスの娘であるエリーは、アンナの遺伝でタイムリープ出来たのではないかと考えられます。

本作とちょっと設定が似ている作品

やはり数人を軸としたタイムリープものに『プリデスティネーション』と『トランス・ワールド』があります。両方面白いのですが『プリデスティネーション』もたいがい頭がこんがらがるので笑『トランス・ワールド』のほうがコンパクトで見やすいかもしれません。

5、ハマる人はハマる作品かも

結局のところ、エリー側の家族としてみればおおかたハッピーエンドなのかもしれませんが、パリス側の家族からしたらかなり辛い物語です…。半分報われ、半分報われず…といったところでしょうか。人によってはバッドエンドととる方もいそうです。

現在Filmarksでは、415人が鑑賞しており3.6となっていますが、本作『まぁまぁ』という意見が多そうな気がします。そしてつまらない人はとことんつまらなく、逆に面白いと思った人はとことんハマる気がします

ちなみに、本作を薦めた友人には面白くなかったというお墨付きをもらいました(・ω・)理由は『母親が無理。オチにいくまでにどうでもよくなった』とのことなので、こう思う方もいるでしょうし、気持ちもわかります…苦笑。

面白いと感じるかはさておき?難解系が好きな方には一度見ていただきたい作品です。

『パリス』を演じた、ディラン・オブライエンが良かった!
この雰囲気もまたいい!
(Photo by Gareth Cattermole/Getty Images for IMDb)

『メイズ・ランナー』から出てきた俳優さんですが、本作では坊主(でもないけど)に髭をたくわえすっかり面影が無くなっていてビックリ。でも目力があり悲壮感漂うこの役もとても合っていて、むしろこちらのほうが良い!

Filmarksを見てみると、彼の出演作は原題のまま放置されているものが何本もあるようでちょっと嫌な予感もしますが…(・ω・)



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