
現在、家にある有機ELテレビを購入した決定打が、ヨ〇バシで流れていた『ライオン・キング(19)』。流れていたのはもちろん、赤ちゃんシンバがラフィキに抱っこされ見せつけられるシーン。シンバの可愛さだけで余裕で2000文字くらい書けそうです。そんなとんでもないクオリティの映像に負けず劣らずな濃厚ドラマには『あんたたち、ライオンだったよね?』というツッコミを禁じ得ません。
作品データ
【製作年度】2024年
【製作国】アメリカ
【上映時間】118分
【監督】バリー・ジェンキンス
【声のキャスト】アーロン・ピエール
ケルビン・ハリソン・Jr ほか
あらすじ
シンバの父にして偉大な王ムファサの若き日に焦点を当て、孤児となってしまった幼きムファサが、後にスカーとなるライオンの王子タカと出会い、兄弟のような固い絆で結ばれていくさまと、そんな彼らを待ち受ける切なくも過酷な運命を、圧倒的臨場感の映像で描き出していく。(allcinemaより)
年齢制限は?
年齢制限はないので、どなたもご覧になれます。
どこで見れる?
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(※記事作成時の情報なので鑑賞時にご確認を)
レビュー ( 2025・04・12 )
1、CG革命を起こしたライオン・キング

『ライオン・キング』で初めて聞いた”超実写”という触れ込みに界隈がざわついていたのですが、見て納得。
これは完全に、実写を超えてきてます。
『アバター』のときのように何年かごとにCGの進化を感じる作品が出てきますが、『ライオン・キング』もまさに、近年のCG革命を起こした1本。
もはや動物たちが『話すことさえなければ』ただのディスカバリーチャンネルの動物の生態映像。
ここまでリアルな動物たちがしゃべることに、最初はかなりの違和感が。
自然はもちろんのこと、水の描写が本当に美しく、水中から出たり入ったり(!)という視点はダイナミックなカメラワークとしか言いようがありません。
ネットでも現に『実写映画が〜』と言っておられる方もいて、これは単に言い間違いなのか、本当にそう思っているのか(・ω・)
まぁ私も、鑑賞中にちょっと油断すると?『(ロケ地どこなんだろう)』とか考えてましたけどね。
『超ハイクオリティのCGにより、実写もアニメーションも超える“全く新しい映像世界”を創出した』ということのよう。
♦︎ 「ライオン・キング」超実写とは? キャスト・吹き替え声優まとめ【金曜ロードショーで放送中】( 映画.comより)
2、映像に負けないライオンの愛憎劇
というわけで、続編である本作『ムファサ』も劇場へは行かずに?家のテレビで…。
またしても冒頭から圧巻の映像に感動してしまい…作品として正当な評価が出来ないかも(!?)なんて思っていたのですが。
そんなとんでもないクオリティの映像に負けず劣らずなのが、ライオンたちが繰り広げるあまりに濃厚なドラマ。
もはや”たまたまライオンだった人たち”くらいあります(・ω・)
兄弟愛、義理の母との絆、愛憎、裏切り、決別ー。
主人公が動物であることを伏せてあらすじだけ話したら、一体誰が、ライオンの話などと思うでしょう。
『トイ・ストーリー』を見たときも思いましたが、途中から人間の物語を見ていると錯覚するような命の吹き込み方。
人間が主人公の作品だって、面白くないものはごまんとあるというのに(やめろ)本来は会話をしない”彼ら”に、ここまでの愛らしさとキャラクターを持たせ、人間顔負けの濃厚なストーリーを生み出すのはさすがのディズニー。
前作のサックリおさらい
叔父であるスカーにそそのかされ、ヌーの大群に襲われたシンバを助けるため、犠牲となったムファサ。…しかし実は、間一髪で助かりそうだったムファサを、スカーが崖から突き落としていたのだった(!)
そうとは知らず、スカーから自責の念を押し付けられたシンバは、群れから1人離れることに…。
そうして出会った、プンバァ(イボイノシシ)とティモン(ミーアキャット)と仲間になり、草食動物たちと楽しい生活を送る。
しかし、幼なじみライオンの”ナラ”と再会し、故郷が大変なことになっていると聞かされ、戻ることに。そして、ムファサの死の真相を知ったシンバは、仲間たちとともにスカーを倒す…。
実は今回、『ムファサ』を見るにあたって、前作は特に見返さなかったんですよね…。
なのでしっかり覚えていないところがあったのですが、これは見返したほうが良いです。
前作を見返し、続けて2度目の『ムファサ』を見ると…”タカ”との出会いからもうヤバいです…泣。
3、ムファサと”タカ”との出会い

(C)2024 Disney Enterprises, Inc.
シンバの父・ムファサがまだ子供だったころ…。
洪水によって両親と離ればなれになり川を下っていたムファサを、”タカ”がワニから助け出す。正確には、タカの母であるエシェが。
ここで少し意識してしまうのが、ムファサが岸にかけた手をタカが掴み、引き上げようとするシーン。
のちに2度、こういったシーンがあります。
1度目は本作のラスト。すでにムファサを裏切ったあとに、タカが助けるシーン。
そして2度目が、1作目で崖から突き落とすシーン…(!)
こんなにも微笑ましい2人の出会いを知ると、その後を知っているだけにもう本当に複雑で…(;ω;)
野良ライオンは群れに入れないというタカの父に、『タカとムファサがかけっこをし、ムファサが勝てばこの群れに入れる』約束を取り付けるエシェ。
タカはわざとスピードをゆるめながら、嬉しそうに『…弟が欲しかったんだ!』と。もう泣く…。
どちらかと言うと、タカはムファサ以上に無邪気でちょっと抜けているところも可愛くて…(あぁむり)。
ムファサを群れには入れるが『メスの群れからは出すな』と、メスたちと行動をすることになる。それにより、思わぬ観察力を発揮するムファサ。
4、危機を救い、観察力も鋭いムファサ
ある日、ムファサがエシェと行動を共にしていると、ホワイトライオンの群れと遭遇。
ムファサが立ち向かいなんとか撃退するが、その様子をたまたま目にしていたタカは恐ろしくなり、2人を残し逃げ出してしまう…(!)
観察力に長けているムファサは『彼らはまた襲ってくる』と。…というのも、このとき一頭のライオンをムファサが殺してしまっていたのです。
しかしここを離れることが出来ない”彼ら”は、タカとムファサに『ここを離れて2人で新たな群れを作れ』と。
すでに、ムファサと本当の母子のような関係性が出来上がっていた、エシェとの別れ…。
誇り高きライオンの習性
思わず、群れの皆で一緒に逃げたらいいのに…とか言いたくなるのですが、ライオンって縄張り意識があるので最後までこの場所を守るのですね…。見た目通りの、誇り高き動物。
群れが迎えた最後のシーンは描かれませんが、なかなかシビアな要素も多いです。
5、兄弟に亀裂が走る”ある出会い”

タカとムファサ、2人だけとなった群れに、”サラビ”というメスライオンとの出会いが。
最初は仲良し3人組という雰囲気だったのですが、ある時タカがムファサに、サラビが好きだと打ち明ける。
メスの群れと行動していたムファサにアドバイスを求めると『興味がなさそうに堂々として。相手の話をよく聞くこと』…って、あなたニンゲンですか。すでにオスとしてのモテそうな片鱗が…。
さらに、スピリチュアルな能力がある”ラフィキ”というヒヒも加わり、パーティーは4人に。
彼は群れを離れ”家族”を探しており、楽園”ミレーレ”の夢を何度も見ているという。ムファサも両親から楽園の話を聞いていたことから、共にミレーレを目指す。
そんなとき、ホワイトライオンの追っ手が迫り、意識を失ってしまったサラビを『僕がついてる』と守るムファサ。
…ここでも、タカはやはりビビってしまう…(個人的にはそこも可愛いけど)。
ラフィキが常に持っている木の杖は、このシーンで自身の命を救ってくれたものだった。
6、…ムファサを好きになるよね
でももう…。どう考えても!サラビがムファサを好きになるにはフラグが立ちすぎていて…。
『サラビが意識を失ったときに、助けたのはタカだ』と嘘をつくムファサ。
一旦はそれを信じるサラビですが、結局彼女自身が、それがムファサだったということに気づきます。
こういうの、女子は絶対!弱いじゃないですか(←)
そうして、結局2人が両想いになったことに気づいてタカはショックを受けます。それはショックだけにとどまらず、憎しみへ…。
ここからが結構早かった…!
なんと自身の群れを襲ったホワイトライオンと交渉し、ムファサを襲う手助けをするのです。
まさか、2人の絆がメス1匹のためにこんなことになってしまうとは(言い方)。
これには巷でも賛否あるようで、仲違いした理由があまりにしょうもないだの言っている方もいましたが。
もう少し年齢がいっているライオンなら権力争いとかもありそうですが、なんと言っても彼らは人間で言うならまだティーンライオン?ですしね(・ω・)
ライオンの三角関係というのもなんだか生々しくて、私は良かったと思います(途中からライオンとは思ってなかったですが)
7、1作目を見るのがしんどい作品に…

最大の危機を迎えてしまうムファサたちですが、ミレーレの他の動物たちにも働きかけ、闘いに勝ちます。
本来ならば追放されるタカですが…。裏切ったとはいえ、2度ムファサを助けているんですよね…(!?)
1度目は、ムファサ最大のピンチに立ちはだかり、それによって目の傷が出来ます。
2度目は、水中から上がって来たムファサを引き上げます。
自分が王である限りは、タカをミレーレに置く決断をしたムファサですが…。
名前を剥奪され、自らを『スカー』と名乗ることを決めるタカ。
ラストのラスト…ムファサに対し、切なそうに『(もう、元には戻れないんだな…)』という表情を見せる。おそらくこれが『タカ』として見せた最後の表情。
しかし、これにムファサが応えないことが分かった瞬間『(もういいわ…!)』と言わんばかりに、チッ!という表情を見せる。
こうして、完全に『スカー』という別人へと変貌したタカが、1作目でムファサを突き落とすこととなります…(;ω;)これがあまりにやり切れなくて…。
…あぁあああ。エシェが1番悲しんでるよ…。
お礼を言わないムファサ
2度タカに助けられたことに関して、ムファサがお礼を言うようなシーンはありません。
一見非情にも思えますが、もしかしたら、百歩譲って…!自分とタカだけの問題ならば、許せていたかもしれません。
しかしこれはそんな規模ではなく、タカのやったことによりミレーレのすべてを危険にさらした。
ようやく、辿り着いた楽園を。…ムファサは、これが許せなかったのかと。
また、名を剥奪した時点で、彼の中のタカはすでに死んだものと思うことにしたのでしょうね。
意外だったラフィキの対応
中立なキャラクターだと思っていたラフィキですが、裏切ったことに関してタカにはなんの言葉もかけないんですね…(?)
長い間一緒に旅を続けてきて、ムファサ、タカ、サラビのことを最も近くで見てきた人物なのに…叱責でもなんでもいいから、一言くらいあっても良かったと思うのですが…。
夢で見た兄弟がムファサであると言ったときも、タカのことは完全スルー。
ラフィキのキャラクターからすると…これにはちょっと違和感がありました。
前作の時点で”タカ”の構想があったのか…
2作目を鑑賞すると、1作目を見るのがしんどいシリーズになってしまった『ライオン・キング』…。
アニメ版は1作目しか見ていないのでちょっとよく分からないのですが、これって1作目の時点ですでにスカーのバックボーンなど、構想があったのでしょうか??
スカーの傷の経緯などは『(…ぉお!!)』と感動?してしまいました。

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